Ugetsu's impression

観た映画の感想を日記のように綴るブログ。ネタバレ注意だよ。

闇刻の宴

今回はGYAO!のサムネに釣られて観た映画『闇刻の宴』です。

 

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ざっとした感想は「あ、短編集なのか」ということでしたね。いつも予備知識なしで鑑賞するのでそういう意味で驚いたりします。6つの短編ホラー?が一つになっている映画で、少し観るに堪えないクオリティで、ハリウッド映画とかアカデミー賞に輝いた有名な作品を普段良く観る人には物足りないと感じてしまうところがあったかと思います(上からですみません、でも正直に物事ははかっていったほうがいいですからね…)。

あとは、とりつかれ系が多くて、いろんなバージョンを見せてもらった気がしますね。

 

では、ひと作品ずつ感じたことを…。

 

『うつしえ』

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この作品は、彩度が低くて昔~って雰囲気がありました。

三脚を使ってくれていた部分もありましたが、フィックスカメラから手持ちカメラになると、距離感が強く感じられて謎に緊張感が出てくるなあと。あとはのぞき見感も。カメラ→柱→被写体と何かを挟んでの画だったからそう思えたのかも。

内容としては、ね、性的描写なんかもありましたけど、少し多いぐらいでしたけど、どんな旅館やねん!!ラブホやんけ!!!とツッコミどころ満載!!!!(全編を通して)

でも、グチャリとかいう何かを刃物で切る描写の音は無駄にリアルで、それはそれで凄かったですね。

エンドロールでその後の展開が音だけで示されていましたが、主人公の女性が館長のメガネおじさんに刺され、断末魔のような叫びが本当にリアルで聴いてられないほどでした…。いやリアルリアル言うとりますけど、嘘っぽくないってことです。ハイ。後味の悪い一作。

 

 

『子の棲む家』

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こ、れ、は、もう…。観ればわかります。活字にしちゃうと暴力的ですので、ハイこれ以上触れません。

最初にたぶん伏線の、玄関に見覚えのないボロボロな子供の靴。母親がそれを発見したときのSEがもうフリーホラーゲームで使われるような音で少し退屈を味わいました。やはり音は既存のものではなく、己で一から作った方が良いんだなあと知れました。一気にチープさが増します。

後々に気づいたことですが、伏線沢山あったんだなって。鈍感野郎でした、自分。懐かしいあかあお鉛筆に、先ほども書いた玄関の靴…。

二階へと上がってきた少女。壁にかかった不自然な鏡。少女がのぞき込むと背の方に黒い女のような影。その鏡の中の様子をみた少女の表情、良かった。と思ったら凄い剣幕で怒り出す母親。なんと典型的な…。自己中な…。

「は?そんな起こる????」と思ったんですけど、前科があったんですねぇ。まあ子供の頃って霊的なものが見えちゃうってことあるみたいですし、自分の弟も、小さいときは誰もいない空虚を指さして泣き叫んでいたらしいことを両親から聞きましたし…。自分はどうだったのか分からないんですけどネ。

 

食卓のシーン。母親が父親に仕事してよねみたいなセリフ。

お金ないのにかなり広い一軒家に越してきたな~。前はどんな家だったのか…(たぶん霊現象とか、少女の霊が居るよ発言が元でやむを得ず引っ越してきたんだろうな)。こんなに広くて安いなら、完全に、事故物件だったので、は…?

 

これは子供にとりつく系。先ほどの『うつしえ』は男性(館長)に霊らしきものがとりつく系。以前家に住んでいた家族と似たような境遇で、少女は波長が合ってしまいとりつかれてしまったのか…。恨みを蓄積させてしまうと、ろくなことは無いですね。雰囲気が『本当にあった怖い話』とか『世にも奇妙な物語』に似ていて、玄関のドアから顔をのぞかせてきた黒髪に白目のない目、白い肌の女性は物理的に唐突すぎて笑ってしまった。

 

 

『36℃の視線』「闇刻の宴」の画像検索結果

 

これも笑ってしまった。変態そうな上司は関係ないんか~い!!!!!ってなった。前の二つは霊的な怖さでしたが、これは虫の怖さ。遭遇率は高い。

ある意味極限状態のときって、見た目なんて気にしてられないですから、素の必至というか…。

撮影はほとんど室内ということもあって、少し時間の感覚がわかりづらく、暗さ加減から夜なんだろうなとは思ったんですが、宗教?みたいな○○やりませんか?みたいな女性が押しかけてきてましたし、さすがに非常識すぎたこともあって、時間感覚が変になりました。本当に空気読めねえんだな、インターホンならしてくる勧誘野郎は…。

不気味な雰囲気は赤いランプが醸し出していてそれはよかったのですが、全体的に大げさな感じが強かったですネ…。

公園の場面、主人公の隣に座ってきた白目のない真っ黒な瞳の女性はなんだったのか、夏バテがひどくなっての表現なのか…?

 

でも、この作品を観て思ったのが、ホラー映画ってスキルの見せつけ合いだな~とも。他の映画、たとえばドラマや、クライム、ファンタジーなどなど、社会へ訴えるメッセージというものが強く、それから着想を得ているものが多いように自分は考えています。そう考えるとホラー系は、そういうメッセージ性というものは少なく、どれだけ映像で人々を驚かすか、が肝のようにも思えます。

 

 

『幽閉 / CONFINEMENT』

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GYAO!でのサムネは、この作品で、てっきり全編これだと思って好奇心に惹かれ鑑賞したのがきっかけなんですよね。

 

操り人形がたぶん主人公で、かなりの時間を奪われてしまったようですが、今思うと、幽閉ということは、何か良くないことが起こってしまったがために、閉じ込められてしまったのか、封印をするために。でも死なせる気はなく、少しの食べ物が与え、苦を長く与え続けた…。かなり衝撃的な作品でした。

人形は妙にリアルで、髪の毛なんかはとても人間の毛のようでした…。動きも清楚な感じを感じられて、日本人形の雰囲気も感じられて愛らしさと不気味さというミスマッチなもの同士がぶつかり合ってて、その雰囲気が個人的には好みでもありました。

でも、この作品はなにかを訴えているな…とは思いました。人間でもできたことをなぜ人形にしたのか。人間と人形の差異というものを描きたかったのか、人形に痛い目を合わせることで、鑑賞者(人間)はどう受け取るのか。私は、生身の人間でなくても、くるものはきました……。

 

 

『岩』「闇刻の宴」の画像検索結果

 

タイトルみて、勝手にお岩さんがでてきてしまって、いろんな妄想が膨らみました。全く関係なかったですが…。早とちりは良くない……。

 

画面はブルー調。お!と思えて、カラコレされてるなぁ~!と。

 

おやじ狩りで生計を立ててんのかな~?とは思ったけど、そこでおじさんから盗んだお金で食品とかを買い込んで、一気に食す。むさぼり方が汚すぎて顔は引きつってゆく…。

 

これも、謎で、謎というか発端?てのがなんか、なんだかなあ…?と。超変態性癖すぎて逆に引くレベル。

 

女性は女性で「私、綺麗?」と、自己の存在というもの、自分の容姿の良さというものの肯定を求め、男性は付き合っている女性の顔だけが気に入らないと、殴りを強要する。己の欲求を叶えたいがために。

この作品は己の欲求に溺れ、快楽を得りたいととりつかれていたようだった。

 

行き過ぎた行為は身を滅ぼす。

 

 

『ひなげし』「闇刻の宴」の画像検索結果

 

この作品はとても見やすかったですね。

それぞれの作品を繋ぐように入っていましたし、まあ、でも寝たきりの女性の態度はいけ好かなくて、イライラしましたけど、やはりクオリティはとても高かったです。色々と唐突にアクションが起こったりして、ほどよい驚き加減で、とてもよかったです。